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「マルハラ」を考える

今年に入り、LINEやチャットの文章で文末の句点「。」に冷淡さや威圧感を覚えるという「マルハラスメント」(略して「マルハラ」)が話題となりました。

事の発端は2024年1月28日放送のAbemaTVの番組『ABEMA的ニュースショー』で一部ネットで話題になっている現象として「マルハラ」(当時は名前がなく番組スタッフが仮名)が紹介されたことで、その後、メディアで特集が組まれたり、SNSで拡散されたりと賛否両論が巻き起こりました。

大阪大学大学院人間科学研究科の三浦麻子教授と東京大学大学院工学研究科の鳥海不二夫教授の調査(調査日時:2024年3月4日)によると、「マルハラの知名度はどの世代でも50%程度であり、「ほとんどの人が被『マルハラ』経験を持たないのだが,女性(18-29歳)では「たまにある」が最多数(1/3程度)となっている」という結果が示されました。

マルハラ」が生まれた背景には、ビジネスメールの文体に慣れ親しんだ世代がチャットでも同様の文体を使用するため、それを受け取った若い世代は感情が読み取れずに「怒っている」「距離を感じる」と思うのではないかという説や、筑波大学の岩崎拓也助教授は「LINEなどのチャットツールは漫画のような吹き出しで文章を表示しているのが要因では」と指摘しており、漫画に近い会話型のやりとりに「。」が使用される事への違和感から来ている説などが挙げられています。

たしかに、LINEやチャットは句読点以外にも、顔文字や絵文字、記号などの要素からも会話が形成できるため、”敢えて”それらが使われていないことで威圧感や冷淡さを覚えることは想像に難くないと言えます。しかしながら、先の調査結果が示すように、「マルハラ」を一般的なハラスメントと考えるのは時期尚早であり、本来は区切りを示す符号に過ぎないため、「ハラスメント」と捉えるのはやや行き過ぎの感も否めません。

皆さんはこの「マルハラ」どう思いますか?

【出典】「「マルハラ」は実在するのか」(https://team1mile.com/asarin/R-maruhara.html)